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PET検査をご存知ですか?核医学検査

 最近「ガンを早期発見できる画期的な新技術」と話題のPET検査は、陽電子放射断層撮影の略です。放射性同位元素(ラジオアイソトープ)という物質を使ってガンの早期発見をしようというものです。正式名称は使用している薬剤にちなんでFDG−P ET検査といいます。どのような検査なのか紹介いたします。



どのような検査なのでしょうか?
 PET検査にはFDG−PET検査以外にもいくつかありますが、検査の原理は、ほんの少しだけ放射線を出す物質をあらかじめ体の中に注射し、その物質が出す放射線を測定し、体の中のどの部分にその物質があるかを調べる、というものです。薬を静脈注射して約1時間後から撮影を開始します。撮影にかかる時間はおよそ30〜60分、その間は仰向けのままじっとしていただく必要があります。

どのようにして病気を発見するのでしょうか?
 FDG(フルオロデオキシグルコース)というのはブドウ糖類似の化合物であり、ブドウ糖と同様の体内挙動をとり細胞内に取り込まれますが、ブドウ糖と異なりエネルギー源として利用されることは無く、細胞にたまっていく性質を持っています。また悪性腫瘍細胞はブドウ糖代謝が活発であることが知られており、ほかの正常細胞よりも多くのエネルギー(ブドウ糖)を消費することが知られています。つまりFDG−PET検査では、この2つの性質を利用し「た<さんブドウ糖を消費している細胞(部分)」を発見するのです。

どのような病気に有効で、どのように見えるのでしょうか?
 FDG−PETは、甲状腺がん・肺がん・乳がん・大腸がんなどの早期発見、腫瘍の良性悪性の鑑別診断、がんの広がり・病期の診断、治療効果の評価、がんの再発・転移の診断で有効であると報告されています。またPETは生理・生化学的機能画像診断法としてアルツハイマー病などの痴呆性疾患の脳代謝状態や、心臓領域では心筋虚血状態の評価に有効であると報告されています。FDGは、正常な臓器では脳・心臓・腎臓・膀胱に取り込まれる性質があります。右の画像において矢印(黄色)で示している所が正常画像では見られない集積があるところです。前にも述へましたがこのような画像によってたくさんブドウ糖を消費している細胞(部分)が分かるのです。



FDG−PET検査ですべて分かるのでしょうか?

 FDG−PET検査において、ガンを発見する率(感度)、ガンでない人を間違って「ガンだ」といわない率(特異度)、いずれも優秀だとされているFDG−PET検査ですが、いろいろな統計を調べるといずれも80%−95%、決して100%ではありません。ということは、「健診でFDG−PET検査をやって、何もなかったから100%大丈夫だな」とはいえないことになります。そのように聞くとこの検査は意味がないと思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。普通の検査ではなかなかわからない、体の奥のほうにある病変を検知する能力に長けていますし、小さな病変もほかの検査よりも得意なのです。従来の画像診断法(CT・MRl・超音波検査・内視鏡検査など)と合わせることによってより正確な診断が出来るのです。

脳の核医学検査
SPECT(スペクト)による脳血流の画像診断
 脳の核医学検査は、形の異常ではなく、機能の異常を調べるために行われます。脳の病気では形の異常があらわれる前に、機能の異常があらわれることがあります。核医学検査は、病気の早期の診断や回復の可能性がある障害の軽い場所を見つけるために役立ちます。最も多くおこなわれている脳の核医学検査は、脳血流SPECT(スペクト)といわれる血流を調べる検査です。くすりの集まり具合を輪切りの画像(断層画像)として表します。
脳内の血流を調べるときは、血流の多いところに多く、少ないところには少なく集まるくすりを使います。この検査を行うと、脳梗塞、痴呆、てんかん、脳腫瘍、外傷などさまざまな病気で起こる脳内の血流の異常がわかります。

虚血性脳血管障害のスペクト画像
 虚血性脳血管障害の場合、CT検査において病巣が検出可能になるまでには数時間以上の経過が必要であり、またMRIの拡散強調画像においても、病巣検出可能まで、2時間ほどかかるという報告があります。脳血流SPECT(スペクト)を用いることにより、いち早く脳の血流状態の変化を画像化することが可能です。スペクト画像では、脳の血流量に合わせて色分けで表示しているものが主流で、右の画像においては、赤で表示しているところでは血流量が多く、青で表示しているところは血流量が少ない部分を表しています。右の画像は、左内頚動脈閉塞性の急性期脳梗塞のスペクト画像です。左脳の部分の血流量が低下しているのがわかります。最近では、CTやMRlで造影剤を用いて、血流の状態を画像化する方法が盛んに行われています。当院においてもMRlを用いて血流の状態をグラフ化する検査を行っています。

現在道内にはPET検査を行っている施設が5施
設ほどあります。またラジオアイソトープから出る放射線による健康への影響が気になると思いますが、検査1回に受ける被曝量は、人が大地や宇宙から受ける放射線の被曝量とほぼ同じ程度という報告があり、ほかの検査に比べても被爆量としては少ないと考えられます。


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