Vol.21-Vol.40

院外報VOl.38

子供の頭痛のお話

子供にも大人と同じように、たくさんの頭痛があります。特に複雑な社会になっていますので精神的なケアも含め早期発見・早期対応が大切です。
子供の頭痛は、すぐに頭の病気と結びつくことはほとんどありません。まず、痛みの起こり方から、二つに分けます。痛みの起こり方が急で、以前に同様の痛みがない場合(急性型)と、痛みがじょじょに起こり以前にも同様の痛みの既往がある場合(慢性型)があります。

<急に起こる頭痛>
風邪などの発熱でも頭痛があるのは当然ですが、他に悪心・嘔吐などの症状を伴う場合は髄膜炎等の可能性(院外報VOL37)があり検査・治療が必要です。
発熱等の風邪症状もなく激しい頭痛を訴える場合は、頭部外傷や脳内出血等も考慮して検査します。

<ゆっくり繰返し起こる頭痛>
痛みが繰返しあり、痛みもじょじょに始まる頭痛には数多くの病気が考えられます。
大抵は心配いらないものです。大人と同様に、子供にも緊張性頭痛が多くゲーム等の姿勢の関係やストレス等の精神的要素も関与し、増加傾向にあります。
視力の低下、メガネが合わない、眼精疲労等が原因の場合も多く、一度眼科へ受診してみることも大切です。副鼻腔炎(蓄膿症)でも慢性頭痛の原因となることもあります。
また子供にも片頭痛があり、大人と違って腹痛で始まったりすることもありますが、大人と同様の対応となります。

<ポイント!>
頭痛が次第に激しくなったり、悪心、嘔吐や神経症状(顔面神経麻痺・けいれん等)を伴えばMRI等の検査を受ける必要があります。

<頭痛の検査の色々>
すべての人が受ける必要はありませんが、稀に脳腫瘍等が隠されていたり、てんかん(自律神経発作)等の病気が見つかる事もあるので、次の検査を実施することもあります。

MRI検査 CT検査 脳波検査
MRI検査
磁気発生装置を利用してCTスキャンと同様に頭の中を見る事が出来ます。最新のMRⅠは脳内の細かい変化までわかるようになっています

CT検査
コンピュータとレントゲンを組合せ、頭の中を立体的に見る事が出来ます。脳腫瘍、脳内出血等に威力を発揮します。 また、骨の病変に対しては、MRIよりも有用です。

脳波検査
てんかん等の診断には必ず行われます。痛みもなく、副作用もありません。

子供が頭を打ったときは!!
赤ちゃんや子供が頭を打ったら、かなり心配されるでしょう。転倒したり階段を踏み外して転げ落ちたり、赤ちゃんや子供にはトラブルが付き物ですが、むやみに慌てたり心配する事はありません!頭を打った時に「こぶ」になったり、「血が出たら大丈夫」とか、逆に「こぶがないのは危ない」等とよく言いますが、これは決してそうとは限りません。正しい知識を持って取り返しのつかない事態(頭蓋内出血等)にならない様に気をつけましょう。
問題になるのは、頭を打った後、頭の中に血が出るかどうか、そしてそれが脳を圧迫するほどの塊になるかどうかです。ほんのわずかな出血では皮膚の下の出血と変わらず、症状も出ずに自然に吸収されていきます。ただし稀にゆっくりゆっくり血腫が大きくなったり、頭の中にある髄液(誰にでもある)が増えることもありますので注意が必要です。

こんな症状があれば救急で病院へ!!
急性期(特に6時間以内)
① けいれんやひきつけが起きるとき
② 何度も嘔吐するとき
③ ぼんやりして、ほっておくと眠り込んでしまうとき
④ 手足の動きが鈍くなったり、痺れ(しびれ)たりしてくるとき
⑤ めまいがして体がふらふらするとき
⑥ 頭痛がだんだん強くなるとき

初め元気そうに見えても数時間たってから意識がうすれてくる事もありますので、ぶつけてから24時間以内は注意が必要です。

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