Vol.41-Vol.60

院外報VOl.43

脳を画像化する装置

近年では、更に画像診断装置の進歩が進み、より正確でより微細な組織まで画像化できるようになりました。画像化と言いましても、形態画像から代謝画像までさまざまですが、今回は患者さまからよく聞かれるCTとMRIの違いに重点をおき、説明していきたいと思います。

《CT》
CTとは、Computed Tomographyの略で主にX線を用いて断層写真を得る装置を指します。原理的なことを説明しますと、X線を発生させるX線管が撮影対象物を1周し、その対面にあるディテクター(センサー)が目的断層面のX線吸収情報を収集します。その得られたデータをフーリエ変換することにより、1枚の断層面として画像化します。

CTの特徴としてMRIと違うところは、1断面を撮る時間が短い点と、骨構造を詳しく撮影できる点が挙げられます。最近はコンピューターソフトの発達により、収集したデータからさまざまな画像をつくることが出来るようになりました。任意の断面につくり変えたり、また骨と血管を立体的に表示したり、血管の内側を見えるように表示したりと一度の撮影で診断に必要なさまざまな情報につくり変えることができます。

メモ(体の動き)
画像に悪影響を与えるもののひとつとして、動きによる乱れがあります。情報収集の時に動くと、位置情報のずれが生じ、写真のように正確な断層像として表示されず診断に支障をきたす場合があります。

MRI
MRIとは、Magnetic Resonance Imagingの略で、比較的強い磁場を用いて画像を得る装置を指します。画像を得る原理的なことを説明しますと、生体内の存在が多い水素原子は、プラスの電荷をもった陽子(プロトン)があり、このプロトンは自転運動をしていて磁気モーメントを持っています。このプロトンに電磁波を用いてエネルギーを与え、それらの減衰をデータとして収集し画像として表しています。簡単に言いますと体内に存在するプロトンを画像にしていると言えます。

MRIの一番の特徴として、CTと違うところはさまざまな種類の画像が撮影できるという点が挙げられます。これは、撮影時の条件を変えることによって容易に行うことができ、疾患がより観察しやすい画像を撮影することができるのです。下に表示した写真は同じ場所を撮影していますが画像のタイプの違うことが分かると思います。
さらに液体の流れを描出できる撮像法を用いると写真のように血液の流れだけを画像にすることもできるのです。

CTとMRIの特徴をよく理解して、それぞれの疾患に合わせた検査を行うことで、疾患の詳しい情報が得られるように撮影が行われています。最新CT装置は高速化・多列化が進み、また最新のMRI装置は3Tという高磁場を用いてより微細な血管や神経などを写すことが可能になってきています。

メモ(MRIの大きな音について)
MRIの撮影時に発生する大きな音は、データを収集する際に磁場の向きを縦横などに1/1000秒以下という速さで変化させており、そのときに起こる装置全体の振動が大きな音になっている要因のひとつであります。

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